南カリフォルニアのオーパスワン L’Aventure Estate Cuvee 2014

南カリフォルニアのオーパスワン L’Aventure Estate Cuvee 2014

「南カリフォルニアのオーパスワン」の異名をとるL’AventureワイナリーのEstate Cuvee 2014を17名の方々とテイスティングしました。

L’Aventureワイナリーについては、このブログでもご紹介しました。

Estate Cuvee 2014についても、このブログでご紹介しました。

というわけで、今回は、テイスティング結果を中心にご紹介しましょう。

Estate Cuvee 2014は、3つのぶどうがブレンドされて作られています。シラーが35%、カベルネソーヴィニオン50%、プティヴェルドー15%。シラーとカベルネソーヴィニオンのブレントは、オーストラリアで良く見られます。日本では「シラカベ」などと略して呼ばれることが多いです。

フランスでは、シラーはローヌで多用され、カベルネソーヴィニオンはボルドーで多用されますが、両者をブレンドするというのは亜流とみなされているのか、あまりお目にかかったことがありません。このワインは、そこにプティヴェルドーという、栽培が難しいが、天候の良いカリフォルニアでは安定的に供給されているぶどうを加えています。まさに、ザ・カリフォルニアといった感じのブレンドです。

まず、鼻を近づけるとカリフォルニアワインらしくアルコールが強烈に上がってきます。アルコール度数は15.4%と高いです。ある女性の方は「最初にアルコールがガツンと来る。」という感想を書かれいましたが、その通りです。

しばらくすると、ブラックベリーの香りが上がってきます。16名中、14名の方が、果実香として「ブラックベリー」を選んでいました。フレンチオーク樽で18ケ月熟成させているからでしょうか。チョコレートの香りも上がってきます。16名中5名の方が樽香として「チョコレート」を選択。うち1名はダークチョコレートと書かれていました。確かに、ダークチョコレートの方が適切な表現ですね。後は、スパイスの香りが顕著。

口に含むと芳醇な果実味を感じます。酸味は少し控えめだけどシャープ。そして、このワインの特徴はなんと言ってもその強烈だけど上品なタンニンでしょう。16名のスコアは、果実味が2.8/5.0、酸味が3.1/5.0, 渋味(タンニン)が3.9/5.0。やはり、タンニンの強烈さは皆さん感じた様ですね。

ちょっと、酸味のスコアが高すぎる気もしますが。酸味については、1.5を付けた女性から、5.0を付けた男性まで大きく意見が分かれました。シラーは酸味が強いぶどうですが、その酸味をどう解釈するかでスコアが大きく動いたのでしょう。

前半、少し甘いブドウの果実味が楽しめ、飲んだ後には心地良い苦味が残る。そのまま飲んでも美味しいですし、カリフォルニアの肉汁たっぷりのステーキと合わせても最高でしょう。多くの方が「肉と食べたくなる。」といった感想を述べてくれました。

ボリューム感ある男らしい赤ワインですが、16名のボリュームの評価は4.3/5.0ともの凄く高くなりました。そして、総合評価は3.9/5.0の高得点。女性が3.7、男性が4.2と男女間で大きく差がつきました。やはり、男性受けするワインの様です。

何人かの方の感想を紹介させて下さい。「ボルドースタイルよりもまろやか、シルキー。スパイス感がおもしろい。お肉食べたい!!と思わせる。」「後味にバナナの様な香り。最初にアルコールがガツンとくるので、少し時間をおいてからゆっくり飲みたい味。」「一杯で充分満足できるワインでした。」「お肉を食べたくなりました。個人的には好き。」

このワインは美味しいですが、ちょっと値段が上がりすぎとも言われています。既にワイナリーでは入手できず、通信販売などで$120以上、日本では20,000円近くします。値段もオーパスワン並みですね。