カリフォルニアのメルローの象徴 Markham Merlot

カリフォルニアのメルローの象徴 Markham Merlot

南カリフォルニアの自宅に、「メルロー」が大好きな知人が訪ねて来てくれました。彼との食事のために選んだとっておきの一本が、Markham Merlot 2014です。

このワインは、北カリフォルニアのナパ・バレーにある Markham Vinyardsが作っています。

Markham Vinyardsの歴史は、1874年にフランス・ボルドーからの移民 Jean Laurentがこの地にワイナリーを設立した時に遡ります。彼が設立したLaurent Wineryは、ナパ・バレーで最も古いワイナリーの1つです。(4番目に古いと言われています。)

このLaurent WineryをBruce Markhamが買収して、1978年にMarkham Vinyardsが誕生します。最初は、カベルネ・ソーヴィニオンという品種のぶどうを使った赤ワインを作っていたのですが、1980年には、このブログでご紹介させて頂くメルローというぶどう品種の赤ワインを作り始めます。

当時は、カリフォルニアではメルローは見向きもされないぶどう品種でしたが、Markhamはカリフォルニアで最初にメルローに取り組みます。今では「カリフォルニアでメルローといえば Markham」とまで言われるほどです。

1990年には、米国の代表的なワイン雑誌である「ワインスペクテータ誌」が、Markhamのワインをメルロー・オヴ・ザ・イヤーに選びました。

1988年には、日本のメルシャンワイン(キリン)が、Markham Wineryを買収します。メルシャンは積極的投資を行い、今では Markhm Wineryは米国でも有数のワイナリーに成長しています。

このワイン、鼻を近づけると、ブラックベリー、チョコレートの香りに加えて、土やインクの香りが上がってきます。

口に含むと、上品な果実味がはっきりと感じられます。酸味はあまり感じられません。喉に入る前に、舌の奥の方で、とても独特なタンニンの味わいがして、飲んだ後も、その味わいがしばらく残ります。この味わいは心地よいのですが、うまく表現する言葉が見つかりません。(私は、濡れた食パンと表現しましたが、美味しそうに聞こえませんよね。)

このワイン、アメリカでは$25程度で入手できます。日本でも5,000円程度で入手可能の様です。メルロー好きにはおすすめ。