六本木は夜桜が綺麗。そんな春の日に六本木のJean Georgesという、米国ニューヨークに本店があるレストランへ行く機会がありました。
このレストランは、料理の見た目がとても綺麗でかつ味も独創的。サービスもインテリアも最高で大満足のレストランなのです。
さらに私にとって、大満足なのは、カリフォルニアワインの品揃えが豊富で、カリフォルニアワインにとても詳しいソムリエの方がいらっしゃることです。
この日はTablas Creek VinyardsのCotes de Tablasというワインを飲みましたので、ご紹介します。
Tablas Creek Vinyardsは、サンフランシスコとロサンゼルスのちょうど中間に位置するワイン銘醸地パソ・ロブレスにあります。
このワイナリーは、フランスのPerrin familyとアメリカのRobert Haasの共同出資によるワイナリーです。
ワインのバイヤーであるRobert Haasは、フランスじゅうを買い付けのために訪れていましたが、1960年代の半ばにローヌ南部のシャトー・ヌフ・ドゥ・パプにあるChateau Beucastelと独占販売契約を結びます。このシャトーを経営していたのが、Perrin Familyでした。
Perrin FamiliyとRobert Haasは、パソ・ロブレスの気候や土地が、ローヌブレンドに向いていることから、1978年にこの地にワイナリーを開設してローヌ・ワインの生産を開始します。これが、Tablas Creek Vinyardsの始まりです。
アメリカ人の好みを知り尽くした Robert Haasと、フランスの一流シャトーの醸造家であるPerrin Familyのコラボによって生み出される独自のカリフォルニア産ローヌワインは面白いです。
この日飲んだ Cotes de Tablasは、Grenache, Syrah, Mourvedreという3つの品種のぶどうのブレンドなのですが、このブレンドは3つのぶどうの頭文字をとってGSMと呼ばれ、ローヌ南部の典型的なブレンドです。
まず、鼻を近づけると、ブラックベリーや皮、チョコレートの香りが上がって来ます。口に含むと、カリフォルニアらしいしっかりとした果実味の後、フランス・ローヌ地方らしい印象的なスパイスの味が、心地よく口の中に残ります。
その日は、子羊のローストと合わせましたが、なかなかの相性でした。