「フレンドリー」と「エレガント」を追求したカリフォルニアワイン Clos du Bois Chardonnay

「フレンドリー」と「エレガント」を追求したカリフォルニアワイン Clos du Bois Chardonnay

南カリフォルニアの自宅に数週間ぶりに戻ると、普段は北カリフォルニアに住んでいる息子も戻ってきていて賑やか。夕食に、妻がサーモンステーキを作ってくれたので、それに合う白ワインをということで選んだのが「Clos du Bois Chardonnay 2016」。

このワイナリーは、カリフォルニアのワイン銘醸地「ソノマ(Sonoma)」のゲイサービルというところにあります。ぶどうは、ソノマを中心としたカリフォルニア各地のぶどう畑と提携して、作りたいワインに最も合ったぶどうを仕入れているそうです。

このワイナリーは、1974年に実業家として、そして「マーケティングの天才」として名を馳せたフランク・ウッズ(Frank Woods)が43才の時に始めたワイナリーです。当初から「アメリカワインの様に求めやすく、フランスワインの様にエレガントに(as consumer friendly as an American wine and as elegant as a French wine)というワイン作りを目指します。

当時の黎明期のアメリカのワイン業界は、「手に届く価格だけど、品質はいまいちのアメリカスタイルのワイン」と、「品質は一流だけど、高くて普通のアメリカ人には高嶺の花のフレンチスタイルのワイン」に二極分化されていたそうですが、フランクは、この矛盾した両方の良いところを取り入れたワインを作ろうという大きな野望を抱いたわけです。こうした考えは、今では、多くのカリフォルニアワインの作り手が取り入れていますが、当時はそうした考え方は珍しく、フランクはそのパイオニアだったそうです。

マーケティングの天才らしく、このワインの名前には相当にこだわって、自分で命名したそうです。ちなみにClos du Boisとは、フランス語で「木に囲まれたぶどう畑(an enclosed vineyard of the woods)」という意味。彼の名字はウッズ(Woods)ですが、「ウッズ(Woods)家のぶどう畑」をフランス語で表現したものです。なんか、お洒落な名前ですよね。

また、ラベルのデザインにもこだわったそうです。面白いのは「女性に受けるラベルを作らなければならない。」と当時の常識とは真逆の考え方でデザインを考えたことです。女性の皆さん、どうでしょうか?

今では、ワイン銘醸地として、とても有名な「ソノマ」ですが、彼がワイナリーを始めた頃はまだまだ無名。それを世界的に有名なワインとしての評判を得るまでに育て上げたのも、彼の功績に寄るところが大きいそうです。その意味で、「ソノマ」のお隣の「ナパ」を世界的に有名にしたロバート・モンダヴィ(Robert Mondavi)と並び称されます。(ロバート・モンダヴィは2008年に、フランク・ウッズは2014年に亡くなられました。)

実は、今ではRobert Mondavi WineryもClos du Bois Wineryも、世界最大の飲料会社Constellation社の傘下にあります。

このワイン、使われているぶどうは「シャルドネ」。世界中で作られている、白ぶどうの王様的存在です。Clos du Boisが創業当時から使っているフラッグシップ的なぶどう品種でもあります。

鼻を近づけると、リンゴや少しトロピカルなフルーツの香り、レモンやグレープフルーツの様な柑橘系の香りも上がりとても複雑です。貝殻やトーストの香りも上がってきます。

口に含むと、まずはとてもフレッシュな印象。少し甘めの果実味や、バターの様なクリーミーな風味もあります。飲んだ後に心地よい酸がいつまでも残ります。

この日はサーモンに合わせたのですが、サーモンに合わせるには、少し果実味が強すぎる印象。チキンとかシュリンプなどにピッタリかもしれません。後味の酸味がとても心地よいので、ワインだけでも楽しめます。ワインを飲みながらの、友人たちとのおしゃべりの時間にもピッタリです。

このワイン、アメリカでは$15前後で入手可能。日本でも、通販などで、2,500円程度で手に入れることができます。ウッズが目指した通り、求めやすい値段になっているので、日常の家族での楽しい団欒にピッタリですね。私も、妻と息子と3人で、サーモンとおしゃべりを楽しみながらいただきました。
あちゃー、今日も飲みすぎちゃいました。