まったく異なったぶどう3種をブレンド 日本ワイン プティペントピアブラン

まったく異なったぶどう3種をブレンド 日本ワイン プティペントピアブラン

渋谷のお蕎麦屋さんで飲んだ「プティ ペントピア ブラン」という日本ワインがとても面白かったので、ご紹介させて頂きます。

ところで、日本ワインと国産ワインの違いをご存知ですか?日本ワインというのは、日本産のぶどうを100%使用して日本国内で生産されたワインのこと。国産ワインは、日本国内で生産されていれば、海外産のぶどうを使用していてもかまいません。

さて、ぶどうは、ヴィティス・ヴィ二フェラと呼ばれる欧州品種(ワイン醸造に向く)、ヴィティス・ラブルスカと呼ばれる北米品種(食用に向く)、日本固有の交配品種の3種類があります。(正確には他にも沢山の種類があります。)この3種類のぶどうはどうみても相性が悪く、私の知る限り、3種類をブレンドすることはあまりありません。ところが、このワインは、この3種類すべてをブレンドしているのです(甲州 50%、デラウェア 20%、カベルネソーヴィ二ヨン 15%、メルロー15%)

まず、欧州品種は「カベルネソーヴィ二ヨン」「メルロー」をそれぞれ15%づつ使用しています。これらはボルドー原産で、今では世界中で生産されている国際品種。このワインは白ワインですが、黒ぶどうであるカベルネソーヴィ二ヨン、メルローが使用されているのも面白いですね。日本では、欧州品種はあまり栽培されていませんでしたが、最近は栽培量も増え、品質も向上しています。

そして、北米品種は「デラウェア」を20%使用。北米品種であるヴィティス・ラブルスカは、フォックスグレープと呼ばれ、「フォクシーフレーヴァー」という独特の香りがします。ヨーロッパ人はこの香りを好みません。日本のワインでは、北米品種がよく使われます。

最後に日本固有の項は品種としては「甲州」を50%使用。甲州はヴィティス・ヴィ二フェラと中国の野生種ヴィティス・ダヴィーディの交配種です。「特徴が無いのが特徴。」と言われるほど、特徴のないぶどう品種ですが、微かに吟醸香が上がってきます。そのため、日本料理に良く合うと言われます。醸造用の白ぶどうとしては、日本で最も多く栽培されています。

このまったく特徴の異なる3種類のぶどうのブレンドは珍しいのではないでしょうか。少なくとも私は、今まで飲んだことが無かったので、とても面白いと思って、注文しました。

このワインを作ったのは五味葡萄酒。 山梨県甲府市塩山で五味兵部が1963年に創業した家族経営のワイナリーです。

お蕎麦屋さんのメニューに書かれていたテイスティングノート。「華やかかつフレッシュ。トロピカルフルーツのような香り。」実際に飲んでみると、このノートよりも穏やかで控えめな印象。和食に合いそうです。この日は、ごぼうのてんぷらに合わせました。

日本ワインもなかなか面白いですね。
あちゃー、また飲みすぎちゃいました。