地球上で最も幸せになれるワイン カリフォルニアのEpoch Rose

地球上で最も幸せになれるワイン カリフォルニアのEpoch Rose

夏のとても暑い日の東京。14名のワイン好きの方々と「Epoch Rose」をテイスティングしました。私がカリフォルニアから運んできたもので、日本では入手出来ません。

今、ロゼワインは世界的にブームだそうです。すでに、フランスではロゼワインの消費量が白ワインを上回り、アメリカでもロゼワインの消費量が年率50%以上で伸びているとか。そのブームを支えているのが、インスタ映えを重視するミレニアル世代。確かに見た目で楽しめるワインですよね。

この日飲んだ「Epoch Rose」は、南カリフォルニアのワイン銘醸地「パソロブレス」にあるEpoch Estate Winesで作られています。このワイナリーのウェブサイトによれば、このワインは、「地球上で最も幸せになれるワイン(the happiest wine on earth)」なんだそうです。

少し、このワイナリーについてご紹介します。場所は、パソロブレスの西の端、太平洋に近い、小さな丘の急斜面を登った所にあります。

丘の斜面に広がるぶどう畑は、1900年代初頭にポーランド外交官で、著名なピアニスト、作曲家、そしてぶどう栽培家でもあったJan Paderewskiが開墾したもので、地元ではPaderewski Vinyardsと呼ばれる伝説の名門ぶどう畑でした。

Epoch Wine EstateのオーナーであるLiz and Bill Armstrong夫妻は、デンバーで石油ビジネスで成功した実業家ですが、仏ローヌ地方のぶどうを使ったワインを作りたいという夢をずっと持っていて、そんな夢を叶えるためのぶどう畑を探していました。地質学者でもあった2人は、地質がぶどうに与える影響についても理解していたのですが、そんな2人が、2004年にたどり着いたのが、このPaderewski Vinyardsだったのです。

Epoch Wineryのロゴは、アメリカらしく楽しく、Armstrong夫妻のセンスが感じられる素敵なロゴです。

この日飲んだ「Epoch Rose」に使われているぶどう品種は、いわゆる「GSM」と呼ばれる グルナッシュ(Grenache), シラー(Syrah), ムールヴェドレ(Mourvedre)の3種類のぶどうのブレンド。(Grenache 36%, Syrah 16%, Mourvedre 48%)。この3つのぶどう品種は、フランスのロゼワインの一大産地であるプロヴァンスやローヌ渓谷南部の代表的品種です。

鼻を近づけると、独特の甘い香りが印象的。Epoch Estate Winesのウェブサイトによれば、「薔薇の花びらやイチゴの香り。」そして、潮風や干し草の甘い香りも。口に含むと、上品な果実の香りが口いっぱいに広がります。酸味は若干控えめ。渋みは殆どありません。当日は、あまりに暑くてワインの気温も上がってしまっていました。もう少し冷えていた方が、酸味や苦味が引き立って、本来のこのワインの美味しさがもっと楽しめたかもしれません。ちょっと残念でした。

このロゼワイン、シャルキュトリはもちろんのこと、寿司などのエスニックフードにも合います。その日は、フィンガーフードの盛り合わせでしたが、あまり主張が強くない分、色々な料理に合って、料理を引き立ててくれます。

参加者の皆さんのテイスティング結果は、すべて5点満点で、果実味 3.1点、酸味 3.0点、渋み 2.8点、総合評価 3.1点でした。やはり、皆さんも果実味が強いと感じられた様です。総合評価が若干低めでしたが、やはり温度が少し高くなりすぎたのでしょうか。

沢山の方とワインをの飲むと楽しいですよね。特にこのワインは「地球上で最も幸せになれるワイン」と言われるだけあって、どんどん幸せな気分に。
あちゃー、また飲みすぎちゃいました。