ピクニックに持っていきたいロゼワイン 南カリフォルニアのVictor Hugo Les Mis

ピクニックに持っていきたいロゼワイン 南カリフォルニアのVictor Hugo Les Mis

「Victor Hugo Les Mis Estate Rose 2017」 を飲む機会がありましたので、ご紹介させて頂きますね。

このワインは、Victor Hugo Wineryで造られています。Victor Hugo(ヴィクトル・ユーゴー)は、誰もが知る19世紀のフランスの小説家。その代表作がLes Mis (レ・ミゼラブル:邦題「ああ無情」)です。このワイナリーのオーナーのVictor Hugoさんは、小説家のVictor Hugoさんとは何の関係もないそうですが、ちゃっかりその代表作のタイトルを、彼のワインの名前につけています。

このワインは日本では入手できません。生産量が少ないのかアメリカでも小売店にはあまり出回っておらず、直接ワイナリーから送ってもらって、日本に手で持ち帰りました。そんな一本を、東京で、ワイン好きの方々が集まる機会に、栓をあけ一緒に楽しみました。

Victor Hugo Wineryは、最近注目されている南カリフォルニアのワイン銘醸地「パソ・ロブレス」にあります。

Vic and Leslie Hugo夫妻が 1985年に創業した家族経営の比較的小さなワイナリーで、ぶどう畑も併設しています。ウェブでの評価を見ると、多くの方がVic and Lesle夫妻のフレンドリーで気さくな性格に触れています。確かにこのワインを電話で注文した時もとても親切な対応で、その時点ですっかりファンになってしまいました。

このワインは、まず、使っているぶどう品種が大胆でびっくりします。ロゼワインには、フランスのブロヴァンスの主要ぶどう品種であるGSM (Grenache, Syrah, Mourvedre)を使うことが多いのですが、このワインは、Merlo, Syrah, Zinfandel, Malbecの4種類を使っています。いずれのぶどうもVictor Hugo Wineryに併設されたぶどう畑で採れます。

Syrahはオーストアリアのフラッグシップ品種。(オーストラリアではshirasと言います。)、Zinfandelはカリフォルニアのフラッグシップ品種、Malbecはアルゼンチンのフラッグシップ品種で、それぞれ、強烈な個性を持ったぶどう品種です。この4つのぶどうを組合せるとどんな味になるのか、想像も付きませんでした。

このワインの製造工程ですが、まずこれらの4つのぶどうを皮ごと潰して、そのまましばらく寝かせます。するとぶどうの皮についている赤い色素が外に滲み出てきます。10時間ほど寝かせたところで、絞ってジュースだけを取り出します。ジュースは綺麗なロゼ色になっています。その綺麗なジュースをを、フレンチオークの樽で発酵させ、5週間ほど樽熟成させます。

鼻を近づけるとイチゴの様な甘いベリーの香りや花の様な華やかな香りが上がってきます。口に含むと果実味、酸味が適度にあってフレッシュで飲みやすいワインに仕上がっています。独特の甘みにZinfandelの片鱗が残っている感じがしますが、個性豊かな4つのぶどう品種の特徴はあまり表面には出ておらず、意外にもおとなしめのワインです、

この日の料理は、様々な種類のフィンガーフードの盛り合わせ。ロゼワインは、色々な種類の料理に合うので、よく「ピクニックのお供」と言われますが、その通りで、この日の料理にぴったり。特にチキンやサーモンにぴったりだと思いました。

この日は、このロゼワインの他にも、カリフォルニアとフランスのワインを楽しみました。

飲み比べは楽しいですね。
あちゃー、また飲みすぎちゃいました。