黒いワイン コットとマルベック

黒いワイン コットとマルベック

ワインには、「赤ワイン」、「白ワイン」、「ロゼワイン」がありますね。最近では、「オレンジワイン」なんていうのもありますが、「黒ワイン」ってご存知ですか? 仕事で欧州を訪問した時に、レストランで薦められたワインが、2日連続して「黒ワイン」でした。ちょっと、びっくりしたので、今回は黒ワインのお話です。

赤ワイン、白ワイン、オレンジワインは、ぶどうの作り方と使われるぶどうの種類によって区別されます。

黒ワインは、「赤ワインの作り方で、黒ぶどうを使ったワイン」で、その意味では赤ワインと同じですが、黒ぶどうの中でも、「特に果皮が厚いぶどう」を使ったものの俗称です。

果皮が厚いぶどうを使うと色が非常に濃くなり、またタンニンが豊富なので渋みが増します。ステーキ、バーベキュー、ハンバーガーといった肉にぴったり。好きな人と嫌いな人がくっきりと別れる品種ですが、私は大好きです。

黒ワインの代表格は、「マルベック」というぶどうから作られたワインです。マルベックは、アルゼンチンを代表するワイン。アルゼンチンでは「穀物や野菜よりも牛肉の方が安い。」と言われますが、やはり肉には黒ワインです。シュラスコと黒ワイン、最高のコンビネーションです。

アルゼンチンの印象が強い「マルベック」ですが、実は原産地はフランスのワイン銘醸地「南西地区」にあるカオールという地域だそうです。カオールでは、マルベックのことを「コット」と呼びます。俗に「カオールの黒」と呼ばれます。

ストックホルムの旧市街地、ガムラ・スタンの有名レストラン「フェム・スモー・ヒュース」で食事。

お店の方が薦めてくれたのが「マルベック」。スウェーデン名物のミートボールにぴったりでした。

そして、翌日、パリのルーヴル美術館の近くの、ビストロで食事。

ここで、お店の方が薦めてくれたのが「コット」。肉が詰まった餃子?入りスープを食べたのですが、これまたぴったり。

南フランスのワイン銘醸地「南西地方」のカオール原産の「コット」。一度飲んでみたいと思っていました。以前、すぐ近くのガイヤックというワイン産地に行ったのですが、時間の都合で、カオールまでは足を伸ばせず、悔しい思いをしていました。

この願いが思いがけずパリで叶いました。興奮して口に含んだ「コット」。果実味や酸味も心地よいのですが、やはり印象に残るのは強烈なタンニンの後味。あまり上品な感じはしませんが(失礼)、癖になる味です。私は大好きです。

「黒ワイン」肉料理を食べる時に合わせてみてはいかがでしょうか?「コット」はちょっとマニアックかもしれませんが、日本でもネット販売で入手可能です。

大好きな肉料理と黒ワイン。
あちゃー、また飲みすぎちゃいました飲みすぎちゃいました。