有名テレビ俳優が築いた南カリフォルニアのワイナリー Fess Parker

有名テレビ俳優が築いた南カリフォルニアのワイナリー Fess Parker

Fess Parker Wineryに行ってきました。カリフォルニア州サンタバーバラ郡のロス・オリーボスAVA(ワイン生産地域)にあります。南カリフォルニアの代表都市ロサンゼルスから150キロ程、北東に行ったところです。

このワイナリーの歴史は1988年にFess Parkerがこの地に714エーカーの土地を買った時に遡ります。彼は、テキサス生まれで、1950-60年代にはテレビ俳優として活躍しました。その後、カリフォルニア州サンタバーバラでビジネスを立ち上げます。しかし、残念ながら、そのビジネスはうまくいかず、一念発起して内陸部のこの土地を購入して果樹園を始めたそうです。これが、Fess Parker Wineryの始まりです。

このワイナリーは、一人息子に引き継がれ、今はFess Parkerの孫娘の夫であるTim Sniderがが経営しています。

1994年に完成したワインのテイスティングルームは、オーストラリアのSheep Stationを模しているそうです。屋外のパティオに多くのソファーが置かれていて、テイスティングルームだけではなく、屋外でもテイスティングを楽しむことが出来ます。祖父で創業者のFess Parkerに敬意を表して、彼の俳優時代の写真が、あちこちに飾られています。

テイスティングルームは、とても立派で、ギフトショップも充実しています。その日はとても天気が良かったので、外のパティオでテイスティングをすることに。テイスティングは白2種類、ロゼ1種類、赤3種類。Jimという大柄でとてもフレンドリーなスタッフがテイスティングを担当してくれました。彼がテイスティングルームから、パティオでくつろく我々のグラスの様子を常に見てくれていて、グラスが空になると絶妙のタイミングで次のワインを持ってきてくれます。

印象に残ったのは、「ピノ・ノワール」という品種のぶどうからできたロゼとの赤の飲み比べ。同じぶどうから作られた2つのワインのニュアンスの違いを実感するのは、なかなか面白いです。ピノ・ノワールは繊細なぶどうで、内陸部にあるLos Olivosでは育てるのが難しいので、海側にあるSanta RitaというAVA(ワイン生産区域)にあるFess Parker直営のブドウ畑で育てています。

このワイナリーは、Los Olivos, Santa Ritaなどに、全部で7ヶ所にのブドウ畑を持っていて、それぞれの畑でその土地に合ったぶどうを栽培しています。この辺りのワイナリーとしては、比較的規模が大きく、少量ではありますが、ラ・ラングドシェンというフランス系のディストリビュータの日本法人を通して日本でも販売しているそうです。

テレビ俳優だったFess Parkerが1988年に創業してから29年余り。そんな短期間で、7ヶ所のブドウ畑とSheep Stationを模した立派なテイスティングルームを持つ素晴らしいワイナリーに成長したFess Parker Wineryのストーリーにはアメリカンドリームを感じさせられます。

ここでは、パティオのソファで、カリフォルニアの日差しと心地よい風を感じながら、様々なブドウ畑のブドウから出来たバラエティー豊かなワインを楽しむことができます。とても満足し、沢山のワインを買い込みました。(段ボールに入れてもらいました。)近いうちに、ワインについても紹介させて頂きますね。