スペインのワイン銘醸地「リオハ」でテイスティング

スペインのワイン銘醸地「リオハ」でテイスティング

スペインで最も有名なワイン産地「リオハ」に行ってきました。

スペインは、世界最大のブドウ栽培量を誇る、世界有数のワイン産出国です。そのスペインの中でも最高峰のワイン産地をDOCa (Denominacion de Origen Calificada)と呼びます。現在、DOCaに指定されているワイン産地は、スペイン広しと言えども2つしかありません。その中でも、1991年と最も早くDOCaに認められたのが、「リオハ」です。

「リオハ」は、スペイン北部エブロ川沿いに広がる広大なワイン産地で、リオハ州、バスク州、ナバーラ州の3つの州に跨っています。首都マドリッドから北へ約4時間の所にあります。歴史的にも、地理的にも、とても面白い地域なので、1度訪問されることをお薦めします。

「リオハ」は、エブロ川上流のリオハ・アルタ、エブロ川下流のリオハ・バハ、そしてバスク州にあるリオハ・アラベサの3地域に分かれるのですが、今回は、リオハ・アラべサ、その中でも特に有名ワイナリーが密集する「ラグアーディア(Laguardia)」という町を訪れました。

この都市は城壁に囲まれた小さな町。当日は町のお祭りで、沢山の人が集まっていました。城壁の中には、沢山のワインバー(La Vinoteca)やワインショップ(La Enoteca)があります。それぞれの店が美味しいつまみを競っていて、立ち飲みしながら、数件を梯子するととても楽しく、胃袋は大満足です。

城壁を一歩出ると、ブドウ畑が広がり、沢山のワイナリーが密集しています。

その中で、たまたま通りかかったBodegas Solar Viejoという75年の歴史を誇るワイナリーを訪ねることに。

この辺りのワイナリーは、予約が無いと入れないのですが、特別に入れてもらいました。10ユーロでワインが3杯試飲出来るコースがあるというので、そのコースを注文。予約無しで入ったので準備が整っておらず、「すぐ準備するので5分程お待ち下さい。」とのこと。スペインでは「5分程」というのは30分を意味すると誰かが言ってましたが、その通りで、30分程してようやく「準備が出来ました。」ということで地下のテイスティングルームへ。

アメリカのワイナリーでのテイスティングとスペインのワイナリーでのテイスティングは大きく異なります。

アメリカでは、ワイナリーに入るとすぐにテイスティングルームがあり、立ったままで、すぐにテイスティングが始められます。ワインをサーブしてくれる人もとてもフレンドリーで、とてもカジュアルです。

それに比べるとスペインのワイナリーは、テイスティングに予約が必要です。テイスティングルームもとても荘厳で、革張りの椅子に座りながらのテイスティングになります。ワインをサーブしてくれる人はとても丁寧で、1時間程かけてじっくりと説明してくれます。

同じなのは、どちらもテイスティング料が1,000円程度な所でしょうか。

その日は、私1人でのテイスティングでした。地元出身の若い女性が、私のためだけに解説してくれるという贅沢なシチュエーション。

まず、ラグアーディアの町の歴史について、20分程解説。その後、3種類のワインと、3種類のつまみ(ハム類)が出てきます。つまみは、それぞれのワインに合ったものが厳選されています。1種類目の若いワインとそれにマッチングするつまみの解説に10分、2種類目の年代物のワインとそれにマッチングするワインの解説に10分、3種類目のとても古いワインとそれにマッチングするワインの解説に10分。最後は、自分の最も気に入ったワインをもう一杯飲んで10分。あっという間に1時間か経ってしまいました。

アメリカのカジュアルなワインテイスティングも良いですが、スペインのじっくりと時間をかけた丁寧なワインテイスティングも良いですね。