まるで西部劇の舞台の様な南カリフォルニアのワイナリー Tobin James Winery

まるで西部劇の舞台の様な南カリフォルニアのワイナリー Tobin James Winery

Tobin James Cellarsへ行ってきました。

サンフランシスコとロザンゼルスのちょうど中間地点、カリフォルニア州サンルイスオビスポ郡のパソロブレスAVA(ぶどう栽培地域)にあります。パソロブレスAVAの中でもかなり東(内陸部)にあり、まわりは、西部劇の舞台の様な荒涼とした雰囲気の場所です。

創設者のTobin Jamesは、インディアナ州のぶどう畑で育ち、シンシナティのワインショップで働いていました。そして18歳の時にワイン作りに従事したいという夢を叶えるべく、ナパヴァレーのEstrella River Wineryで働き始め、ついにはCeller Masterまで上り詰めます。

その後、Paso RoblesのEberne Wineryで働き始めるのですが、そこでオーナーが捨てようとしていた6トンのぶどう(ジンファンデル)を譲り受け、自分のワインを作ります。驚くことにそのワインが1985年に金賞を受賞。これが有名なTobin JamesのBlue Moonという名前のワインです。このブランドは、今でもTobin James Cellarsのフラッグシップワインです。

その後、オーナーがPaso RoblesのPeachy Canyonでワイン醸造を始める時、彼は初代のワインメーカーに任命され、そこで生み出された素晴らしいワインが彼の評価を不動のものとします。そして、遂に1993年、彼は今の場所にTobin James Cellarsを作り彼の夢を叶えます。

Tobin James Cellarsが建てられた場所は、以前、大陸横断の駅馬車の駅があったところで、テイスティングルームに併設されている宿泊施設は、当時の駅の設備をそのまま利用しています。

テイスティングルームも英部劇に出て来るバーの様で、ワインよりもバーボンの方が合いそうな作りです。

テイスティングが無料ということもあるのか、私が訪れたのは平日でしたが、テイスティングルームは多くの人で賑わっていました。ギフトショップも充実していて、駅の待合室の様な、人をウキウキさせる雰囲気がある場所です。

私は、ワインテイスティングツアーの4日目の午後で、さすがにテイスティングする元気はありませんでした。ただ、その2日前にパソロブレスのスーパーマーケットで購入した10ドルのテーブルワインがTobin Jamesのワインでした。ジンファンデルをベースにしたブレンドワインで、ジャムの香りが大胆にするフルボディのワインで印象に残る味でした。

1996年には、自称ワインおたくのLance Silverとその妻Claireが経営に加わりました。Claireはお客様と直接話をするのが好きで、今でもテイスティングカウンターに出て接客をしているそうです。私がテイスティングルームに入った時に、にこやかにほほ笑みかけてくれた女性がいたのですが、今考えてみると彼女がClaireだったのかもしれません。