カリフォルニアワイン コッポラの夢を叶えるダイアモンドコレクション

カリフォルニアワイン コッポラの夢を叶えるダイアモンドコレクション

*写真はVanity Fairから借用しました。
ワインが好きな友人たちと、フランシス・コッポラのダイアモンド・コレクションを飲む機会がありました。

アメリカは、ブティックワインとかカルトワインと呼ばれる超高級ワインも美味しいのですが、$10-20程度のいわゆるカジュアルワインもとても美味しいです。フランシス・コッポラのダイアモンド・コレクションは、いわゆるカジュアルワインの代表格です。

アメリカにいると、立食のカジュアルパーティーによく招かれます。そこでよくサーブされるのがフランシス・コッポラのダイアモンド・コレクションです。飲んでいて、会話が弾む、そんなユニークなワインです。それは、偶然ではなく、コッポラは最初から会話が弾むワインを作りたい、そんな情熱を持っていたからなのです。

フランシス・コッポラは、もちろん、映画監督としてとても有名です。しかしビジネスとして成功したのは、実は映画よりもワインの方だそうです。「ゴッドファーザー」は、興行的にも作品の評価でも成功しました。しかし、「地獄の黙示録」は、作品の評価は高いのですが、撮影のために巨大な投資をしたために、興行的には失敗だったそうです。その後の作品も興行的には成功せず、彼は映画監督として作品の評価は高いのですが、金銭的には成功しなかったそうです。

彼は米東海岸の出身ですが、子供の頃は、親子3代が同居。祖父は、地下で自家製のワインを作っていたそうです。それほど裕福ではなく、家族全員が働きずくめの毎日だった様ですが、週末には祖父が作ったワインを飲みながら、家族で会話を楽しんでいたそうです。幼かったコッポラにとって、ワインを囲んで家族が語り合うその時間が、とても幸せな時間でした。彼は、いつの日か、自分もワインを製造し、こうした幸せな時間を全てのアメリカ人に届けたいと考える様になりました。

そんな夢を叶えるために、彼は、「ゴッドファーザー」で巨万の富を得ていた1975年にナパ・ヴァレーの歴史あるニーバム・エステートの一部を購入します。ここで、ルビコンをはじめとする高品質なワイン造りを続けてきました。

しかし、誰でも買える価格で、しかも美味しいワイン。飲んでる人たちが楽しくなり、知らず知らずのうちに会話が弾んでしまうワイン。そんなワインを作りたいというのが、彼の本当の夢でした。

2006年、彼はその夢をかなえるために、ソノマ・カウンティに新しいワイナリーを購入し、「Francis Ford Coppola」としてオープンしました。このワイナリーは、大きなプールがあったりして、まるで遊地園。家族揃って楽しめます。そして、コッポラはそこで、以前祖父が作ってくれたのと同様、家族や友人と楽しめ、誰でも買える価格帯のワインを造り始めました。まさに彼の夢が叶ったのです。そして、ここからコッポラ監督の新しいカリフォルニア・ワインの物語が再び始まります。

このワイナリーが生み出した代表的なブランドがダイヤモンド・コレクションです。コッポラはこのワインについて、次の様に言っています。

「ここで造られているフランシス・コッポラ・ダイヤモンド・コレクションは、個性と複雑味を持ち、しかも手ごろな価格帯のワインを造るという野心的な試みです。ブドウは実績があるだけでなく地域の基準に則って栽培されたカリフォルニアの素晴しい畑で収穫されたものを使用しています。ダイヤモンド・コレクションは典型的なカリフォルニアワインで、果実が前面に出て、幾層にも重なるフレーヴァーを持つ、今すぐに飲んでも美味しいワインです。商品のラインナップは11種類の単一品種のワインと、フラッグシップとも言える一つのブレンドワインです。これらのワインは愛情のこもった真の労働の結果です。」

ダイアモンドコレクションは、日本でも比較的簡単に入手出来ます。皆さんも、コッポラのダイアモンド・コレクションを飲みながら、家族や友人たちとの会話を楽しんで下さい。それがコッポラが目指したことですから。



2 thoughts on “カリフォルニアワイン コッポラの夢を叶えるダイアモンドコレクション”

    • コメント有難うございます。アメリカのワイン業界って、コッポラの様に、ワイン以外の仕事をしている人が、副業としてワイン作りに取り組んで、美味しいワインを作っちゃうってケースが多いんですね。ヨーロッパとの大きな違いです。(ところで、お嬢様の進学おめでとうございます。ちなみに私の息子も同じ学校に通っています。)

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